秋は夕暮れ 〜1年間の集大成 第弐部〜

6日!日曜日!
 
日がたってしまった。
とにかくこの日は朝から雨が降らないことだけを祈った。
副代表のひとりが、
「もしもメガンテみたいな呪文があって、
それで11月の5,6日を晴れにできるんだったら
迷うことなく使うよ。」
って言ってたんだ。
 
きっとスタッフの誰もが同じ気持ちなんだと思う。
 
この日のために費やしてきたものは
決して小さいものではなくて。
みんな多くは語らないけれど、きっとそれぞれの
精一杯があったんだと思う。
 
昨日とは違って空はやはり青くない。
MLでもレインコートを買っておくように指示が出された。
昨日浮き彫りにされた欠点に注意しながら、順調にこなす。
やはり学生。ルールを守らないものも出てくるが、
それはもう愛嬌だな。
とにかくいまを精一杯楽しむんだ。
 
雨。
 
エンディングまであと4時間。
普段は全然あたらない天気予報がこんなときに限って当たってしまった。
僕の担当するゾーンはなんとか本降りになる前に
すべてのパフォーマンスを終えた。
ひとつだけ目的はとげられなかった。
それは単に天気の問題。それだけでしかない。
魅せたかった。そして見せたかった。
そう、目的はとげられなかった。
それでも祭りは終わった。
 
雨に打たれて、撤収作業を7時間。
レインコートを買わず傘でしのごうとしてるやつがいる。
屋内のスタッフ。1年目のスタッフ。
はなから雨の中の撤収作業をしようとしていない。
隣りで同志があきれている。そして吼えている。
雨の中、気力も体力も限界で、それでも
思いの差が見えて、そこにきてこれだ。仕方ない。
最後にきて嫌なとこが見えた。1年目。2年目。
でもこれで最後なんだ。
 
 
「もっと仕事したいー!!」
と雨の中。
異常なまでのテンション。
雨に打たれすぎて頭おかしくなったかと言うものもあったが、
みんな残り少ないこのメンバーでの仕事と時間を
惜しむその声だということに当然気付いていた。
まだあんのーってしぶしぶ動いてるふりをして
でもこの最後のときを楽しむ自分がいたのは確かだった。
もうどんなにあがいてもこのときは戻らない。
 
2005これにて終焉。