神田川バトルフィールド★

今日まで寮の風呂は使えません。
シャワーしか使えないの。
なので今日は早く帰ってきてまたも銭湯にいきました。
この前行ったとことは違う風呂屋
学校行く途中、神田川のすぐ近く。
神田川風呂屋。若かったあの頃。
 
ここのお風呂はジェットバスの浴槽と、
薬湯の浴槽、水風呂とサウナがあった。
サウナと水風呂っていいよね。
僕のローテは
ジェットバス→薬湯→シャワー→サウナ→水風呂→
ジェットバス→…
みたいな。
3回りみたいな。
しかしねー、2回目のローテーションのときに
事件が起こったのだよ。
いや、結構はじめの内に気付いてはいたのだがね、
実は男湯には魚がいたのだよ。
鯉、ね。
もちろん浴槽の中にはいないよ。
熱くて死んじゃうから。
水風呂のほうにもいない。
当たり前だけど。
どこにいたかっていうと、背中にいたのね、
ある殿方の。アートですよ。
もうアート。アーティストですね。
もう背中はキャンバスです。
あえてここではカンバスと言いたいです。
別に深い意味はありません。すみません。
タトゥーなんてねぇ、まぁファッションとしてある程度認められているし
いまどき珍しくもなんともないんだけど、
それは今時の若いモンがやってるからファッションなのであって、
この殿方の場合、明らかにタトゥーと呼ぶよりは刺青と呼んだほうが
正しい代物。ん。んん。一応指は確認しました、隊長!
まぁあれだけの立派なものを背中にこしらえているということは
このカンバスの持ち主はヤク○さんなんでしょうね。隊長。
しかしね、このヤクマルくんを発見したときは
割と僕の座っているところから距離があったので
まぁ特になんともなかったわけですよ。
別に特に気にすることなくローテをこなす。
水風呂に入って2回戦みたいな。
またシャワー浴びてサウナ、みたいな。
1回目のサウナは自分との戦いでしたね。
呼吸すると熱い空気が入ってくるのね。
苦しいんだけど、出たあとの水風呂が気持ちいいのね。
その快感を再び味わうために2回目、いざ戦場へ。
自分との戦いが始まって5分経過。
ドア開く。
男入ってくる。
鯉、翻る。
マンツーマン。
man to man。
ヤクマルくん、俺をガン見。
俺、負けじとヤクマルくんをチラ見。
ヤッくん、サウナで仁王立ち。
俺、自分と戦ってる場合じゃないことに気付く。
一瞬、背中の鯉がギャラドスに見えたよ。
しかしね、ここでサウナを出てったら負けでしょ。
だからね、根競べですよ。
コンクラーベ並みの根競べですよ。
ギャラドスより長く入ってようと。
しかしね、沈黙。
目は合うけど沈黙。
気まず。
ここでフレンドリーに話しかけてもなんか負けでしょ。
話しかけたら案外良い人だった、なんてオチは三流でしょ。
だからここは沈黙に耐えねば。
そういえば、僕の知り合いの女の子は好みのタイプが
「沈黙に耐えられる人」
らしい。うむ。なるほどね。これはなかなかの回答だね。
ま、とにかくギャラドスとの密室空間を耐える。
何分が経ったか、お互いに汗でびっしょりとなって、
ついにギャラドスは逃げ出した。
というかサウナに満足して出て行った。
んね、むこうは多分僕のことを相手にしてないんだけど、
これは僕の勝ちですね。辛勝です。
まぁね、そのあとは普通にローテこなしましたよ。
とくに戦闘もありませんでした。
ヤッくんは僕より先に出て、
コンビニでコーヒー牛乳を買って帰って行きました。
ぼくも負けじと、コンビニでコーヒー牛乳を買いました。
結局ね、何が言いたいかというと、
風呂屋にはコーヒー牛乳が置いてなかったということだよ。